世界中の企業が、最新技術を活用できる高度な専門家を必要としています。しかし、適切な人材を見つけることが難しいため、アウトソーシングの人気が高まっています。2023年に注目すべきソフトウェア開発のアウトソーシング先として、以下の国々を紹介します。
1. インド – ITアウトソーシングの世界的リーダー
インドは現在、ソフトウェア開発のアウトソーシング先として世界トップクラスとされています。世界人口の17.7%を占めるインドは、多くの企業にとって重要なアウトソーシング先となっており、ソフトウェア産業は年間60%の成長を見せています。
過去30年間で、インドのソフトウェア開発市場は30%以上拡大し、100カ国以上に輸出しています。ソフトウェアセクター分析レポートによると、インドの開発者は高度な技術を持つ卒業生であり、北米と比べて5分の1のコストで開発が可能です。
2. ベトナム – 東南アジアの次のシリコンバレー
Market Insiderの「2019年アウトソーシングに最適な5カ国」によると、ベトナムは優れたアウトソーシングサービスを提供する国の一つとして挙げられています。
IBM、Intel、Microsoftなどがベトナムのソフトウェア開発に巨額の投資を行っており、人工知能ソフトウェアプロジェクトでも他国を上回る実績を示しています。Google、TemasekとBainの2022年デジタル経済レポートによると、ベトナムは今後、ASEANのインターネット経済市場成長を牽引すると予測されています。

主な特徴:
- 優秀で活力のある労働力を活かした信頼性の高いB2Bアウトソーシング
- TopDevの統計によると、40万人以上のITエンジニアと、153以上のIT機関から年間5万人以上の卒業生を輩出
- 2019年Developer Skills Chart Of Skill Value Reportで世界29位
- 2016年Topcoder Report Developer Skills Chartsで世界6位
- 2016年Hackerrank Reportで世界23位
3. フィリピン – コスト効率の高い選択肢
多くの企業が見落としがちですが、フィリピンの識字率は95.6%に達します。管理業務、コンテンツ制作、データ処理などの業務に適しています。
主な特徴:
- 競争力のある低コスト
- 外国企業向けの優遇政策とICTサービスの整備
- BPOサービスは優先開発分野の一つ
- 税制上および非税制上の優遇措置で8-10%のコスト削減が可能
- 国家ICTロードマップと地域ICT評議会の整備
4. 中国 – 世界最大の人的資源
中国のアウトソーシング産業は年間30%の成長を遂げており、データ構造、Python、Shell、関数型プログラミングなどで強みを持っています。
主な特徴:
- 年間470万人のIT卒業生を輩出
- HackerRankの「プログラミングオリンピック」で高評価
- 成長率の高いIT企業が多数存在
課題:
- 13億人の人口のうち英語が堪能なのは1,000万人のみ
- 知的財産権の保護が不十分な場合がある
5. ウクライナ
教育を重視する政府の方針により、活気のあるIT産業が発展しています。
主な特徴:
- HackerRankの調査で平均スコア88.7%を達成
- 人口当たりのC++プログラマー数が世界一
- IT業界の多くが英語に堪能
- 米国・英国との時差が少ない
課題:
- 近年の政治的不安定さにより、企業が慎重な姿勢を示している

6. ブラジル – 南米の新星
約618万人が英語に堪能であり、政府は技術教育のインフラ整備に注力しています。人口の38.18%が24歳以下という若い労働力を持つ、ソフトウェア開発アウトソーシングの新興国です。
課題:
- IT業界が比較的新しい
- HackerRankの評価で平均スコア71.3%と発展途上
- ジュニア開発者の採用に適しているが、複雑なプロジェクトには他国を検討すべき